カードローン借り換えを増額申請で乗り切る
カードローンの借り換えを成功させるためには、何も新たなカードローンにばかり目を向ける必要もありません。
既存の、つまり、既に利用しているカードローンの限度額を増額するというアプローチで借り換えを成功させることも可能な場合があります。
一般的なカードローンであれば、金利は限度額の高さによって決まってきます。
そして、限度額が高ければ高いほど、金利は低く設定されます。例えば、30万円の限度額よりも100万円の限度額を設定してもらったほうが金利は安いのです。
もし仮に、あなたのカードローンがすべて限度額50万円以下であれば、そのうち一社の限度額を増額申請することで、カードローンの借り換えがうまくいくかもしれません。
増額による借り換えをする前に可能性を探る
勘違いしがちなのですが、増額申請が新たなカードローン契約と比べて通りやすいかというとそんなことはありません。増額申請をすると、そのための審査を銀行なり消費者金融なりは行います。
当然、審査基準に沿った人でないと増額は認めてもらえません。特に以下のような場合は申請が通りにくくなるので注意しましょう。
延滞している
今利用しているカードローンやその他のローンで一つでも延滞をしているものがあれば、増額申請はまず通りません。約定返済日をうっかり忘れていて1日遅れで入金したことが一度だけあるとか、そういう軽微な延滞の場合だと金融機関によっては通る場合もあるようですが、それも非常に稀なことなので延滞があれば諦めたほうが良いでしょう。
収入が減っている
今利用しているカードローンの審査をしたときと就労環境が変わっており、収入が減っているという場合は増額申請しても通らないことがあります。
カードローン審査はあくまでも返済能力の高さによって限度額が決まってきますから年収が減っているような場合は注意が必要です。
また、収入が減っているのに申請してしまうと逆に限度額を減額される可能性もあります。リスクは高くなるのでこういう場合は増額申請ではなく新たなカードローンで借り換えに挑戦して見るほうが得策です。
転職している
転職して職業がガラリと変わっている場合もマイナス評価を受ける場合があります。例えば事務系の仕事から肉体労働系の仕事に転職していると、怪我をするリスクが高まるといった見方をされてしまうかもしれないのです。
以上が増額審査でマイナスとなりかねない条件です。上記以外にも、収入は減ってないけど社内の立場が降格しているとか、同じ会社だけど会社の業績が著しく悪くなっているとか、住所が変わったとかいったこともリアルタイムで連絡してなければ信用度の低下要因ですので状況に変化があれば増額申請前に連絡しておくようにしてください。
以上みてきたような項目に当てはまらなければ、増額申請による借り換えにチャレンジする価値はあります。既に利用しているカードローンですから新たに契約の手続きをすることはありませんし、使い勝手も心得ているので安心感は高いといえるでしょう。
増額借り換えのステップ
増額による借り換え、おまとめは一度に完了しなくても2ステップ、3ステップで進めるなどすることも視野に入れておきましょう。経験者の声を見ていくと、限度額が50万円以下の場合、50万円程度まではスムーズに増額出来るケースが多いようです。
これは50万円が貸金業法上の一つの区切りであるためだと考えられます。貸金業法上は、一社で50万円までであれば収入証明書もなしで融資をしても良いことになっています。他社も含めると100万円までです。逆に言うとそれ以上は業者側もいろいろな手間が発生してくるので若干ハードルが上がるということです。
貸金業者ではない銀行も同様で、50万円が一つの区切りになっているケースをよく聞きます。
また、銀行によっては増額可能な人はその都度銀行サイドから『増額しませんか?』といった勧誘がメールや電話でくるようです。ネット銀行などがそうで、銀行によっては利用者側からの増額申請は認めていません。増額が可能な人にはすべて銀行側から連絡をするようになっているそうです。
どのカードローンで増額申請するか決める
今借りているところの中で一番利率が低いところをピックアップします。この時、『増額後の利率で比較する』ということに注意してください。50万円~100万円くらいまでであれば、どの銀行や消費者金融も利率はほぼ上限利率に近い率が採用されています。となると、上限利率がほぼ18%で横並びの消費者金融よりは14%台で横並びの銀行カードローンで増額申請したほうが得策ですね。
また、100万円を越えてくるとカードローンによって利率の設定に差が出てきます。よく比較して検討しましょう。
増額申請可能かどうか確認して申請する
既述の通り、某ネット銀行のように、利用者側からの増額申請はできないところもあります。FAQを見たり電話で直接聞いたりして増額申請が可能かどうかを確認しましょう。
審査結果を待つ
【OKの場合】
増額できた分を借り入れ、金利が高かったり返済額が多かったりするカードローンの返済に充てましょう。
また、返済をしていって低金利なところに余裕ができれば、優先的にそこから借り入れて金利の高いところへ返済していき、一日も早く借りているカードローンの件数を減らしましょう。
【NOの場合】
問題なくカードローンを利用しているのに増額申請が通らない場合は増額申請による借り換えは難しいかもしれません。
ケースバイケースだろうとは思われますが、そういうケースは思い切って新たなカードローンでの借り換えに切り替えるのも一つの手です。利率を基準に判断していきましょう。
ただし、増額が厳しい場合は新規も厳しいかもしれません。申込みブラックにならないよう、増額1社、新規1社にとどめるようにしてください。立て続けに3社以上に審査依頼してもあまり良い結果につながりません。
以上、増額申請によるカードローン借り換えについて見てきました。
とにかくカードローンの借り換えは金利勝負ですから金利をいくら下げることができるのか、そういったアンテナは日頃から強く張っておくようにしてください。